生活保護基準引き下げ反対埼玉連合会

我が国の「健康で文化的な最低限度の生活」を問う、生活保護基準引き下げに反対する訴訟の勝利を目指して、原告を支援し、運動の輪を広げていくことを目指しています。

くらしの最低保証
引き下げに
NO!

ニュースリリース

<第16号>くらしの最低保障引下げにNO!

(PDF版ダウンロード:535KB)

生活保護基準引下げの実態が明らかに
生活保護利用世帯の暮らしに関するアンケートから

提訴から3年目の夏を迎えて
去る7月26日(水),生活保護引下げ違憲訴訟第11回期日がさいたま地裁で行われました.
2015年8月1日に提訴し,3年目の夏を迎えました.
期日開始時間を前に,浦和駅前では約50人がちらしを配り,アピールしました.

蒸し暑さの中,裁判所前には,傍聴券を求めて99人が並びました.
14時からの裁判と並行し,応援集会を開催.開始にあたり,1年前の7月26日,同じ日に起きた「津久井やまゆり園」での殺傷事件で犠牲になった方へ黙とうを捧げました.
この事件は,「いらない命」を決めつけ,まさに1人1人の尊厳を無視し生存権を奪う事件でした.事件で亡くなられた方々に心よりご冥福をお祈りします.

生活保護引下げによる影響
今回の裁判では,厚生労働省が2010年に行った調査と,生活保護基準が引き下げられた後の2015年に行った調査を比較・分析し,引下げによる影響を訴えました.

厚生労働省による2010年調査では,生活保護世帯と一般世帯の生活水準とが比較されました.
例えば,正月のお祝いについては,一般世帯が87.4%に対し,生活保護世帯が59.2%,冠婚葬祭への出席が,一般世帯が95.2%に対し,生活保護世帯が54.9%,であるなど,格差が浮き彫りになりました.

もう一つの調査は,生活保護引下げが実施された後の2015年に2010年調査と同じ項目で,全国の原告604人から回答を得,日本福祉大学の山田荘志郎氏が分析を行いました.
これを2010年時の厚労省調査と比較すると,2015年の生活保護世帯の生活状況がさらに厳しくなっていることが明らかになりました.

特に,「新鮮な食材で調理する」は,2010年時の生活保護世帯と比べて30.3ポイント,「お正月のお祝い」は26.4ポイント,「冠婚葬祭に出席」は24.7ポイントと,引下げが行なわれた2015年時の生活保護世帯が低くなっています.
食事を切り詰め,孤立せざるを得ない状況が浮き彫りになりました.

生きているのか,生かされているのか…
原告から一人ずつ感想が述べられました.

「引下げによってさらに苦しくなっている.身体とうまくつきあいながら闘っていきたい」

「毎日切り詰めてやっていくことは辛い.一人でポツンとなる.テレビをつければ,電気代かかると思って消したり,頭が計算機になってる感じ.生きているのか,生かされているのか…」

「今日,調査の結果を見て,自分は文化的な生活をしていないなあ,と改めて思った」

「最低生活ラインとは.生活保護受給者だけの問題だけでなく,一般の人たち,生活保護にならないように踏ん張っている人たちにも伝えていきたい」

誰もが尊厳ある人生を送れるように,そんな思いで裁判を闘っています.

【第10回 口頭弁論期日】
第10回目の口頭弁論期日は,5月17日(水)に行われました.
浦和駅前で約50人がアピールに立ち,傍聴には123人が並びました.長い裁判ですが、関心の輪が広がっているようにも感じました.
この日の裁判では,生活保護基準の見直しについて,2013年1月に専門部会が報告書をまとめましたが,厚生労働省は部会に諮ることなく,この報告書の数値について2分の1にしました.減額の軽減緩和措置といいますが,減額された世帯だけでなく増額が見込まれる世帯も減額したのです.
この下がり幅は,8割以上の年齢層が本来では上げられるべきでしたが,結果,総額440億円以上削減がされました.
客観的な数値や専門的知見の整合性がなく,不合理なものであると主張しました.

もう1つは,国が批准している国際人権規約の社会権規約について.社会権規約は「徐々に少しずつ実現すること」が明記されています.
わが国も,少しずつ生活保護基準が上げられてきました.
社会権規約には生存権の実現のために,「制度後退禁止原則」がありますが,これを国は無視していると指摘しました.

第12回 口頭弁論期日

2017年11月8日(水) 14:00~ さいたま地裁
*一斉アピール行動11:00~浦和駅前 傍聴には13:30 までに並びましょう
*少し間があきますが,多くの人に呼び掛けていきましょう

<第15号>くらしの最低保障引下げにNO!

(PDF版ダウンロード:402KB)

生活保護世帯の生活実態からみえてきたこと
子育て費用も切り詰め,交際費1,000円以下,教養娯楽費も…

寒風のなか,120人が集結
1月25日,さいたま地方裁判所で第9回口頭弁論期日が開かれました.
11時から浦和駅前でアピール.風も強く,道行く人も足早でしたが,500人の人にちらしを渡すことができました.
さいたま地裁前では,傍聴券を求めて101人が並びました.応援集会には120人が集い,11月に行われた「すべてのくらしは25条から11・26埼玉集会」で共に実行委員で取り組んだ団体の人たちも応援に駆け付けてくださり,とても励みになりました.

生活保護世帯の生活実態
今回の口頭弁論では,全日本民医連などによる調査から,生活保護世帯の生活実態をおさえ,生活保護世帯の生活は困窮しており,かつそれは自力(家計のやりくり)で解消できるものではないことを明らかにしました.
また,被告国に対し,今回行われた生活保護基準の引下げがどのような計算方法で行われたのか,再度求めました.

国は生活保護世帯の消費支出は多いというが
国は,生活保護基準引下げに際し,平成19年頃の生活保護世帯がそうでない一般世帯と比較して,1か月あたりの消費傾向が高いと主張しています.今回は,平成19年以降も含めて,「健康で文化的な最低限度の生活」を満たせていないのではないか,と訴えました.
民医連による平成25年の調査では,調査を行った生活保護世帯のうち,3割近い人が子ども関連の支出の切り詰めを行っていました.食事回数は32.3%が2回以下,食費1日1,000円未満が45.9%ありました.交際費は町費含め,50.4%の人が月1,000円以下,32.4%の人が教養・娯楽費が0円という,健康で文化的な生活が保障されていない実態が明らかでした.

根っこの問題は同じ
参加いただいた団体から応援メッセージをいただきました.

<全日本年金者組合埼玉県本部>
「年金者組合も年金引下げに対して裁判を行っており,埼玉県で61人,全国5,000人が原告として立ち上がっています.年金だけで生活できるようにはなっていない.問題の根っこは同じ,共にがんばりましょう」

<埼玉県保険医協会>
「医療分野においても,厚生労働省の介入で勝手なルールが設けられました.生活保護の人には,薬を処方するにも特別なルールが作られたりしています.埼玉で25条集会を行なえたことは大きな成果.声を大きくしながら一緒に取り組んでいきましょう」

<埼玉県社会保障推進協議会>
「民医連で,手遅れで診察に来られた患者さんの事例も調べています.国保税が払えなくて,医療にかかる費用が払えず,受診を控えてしまうのです.社会保障が命を守る制度として機能するよう,こうした運動が国民のものになるよう,頑張っていきましょう」

寺久保光良代表より,「藤木訴訟」を踏まえ,裁判がこれからの人々の財産になっていくこと,そのためにも世論を味方にしていくよう,多くの人に裁判を知ってもらおうと確認し,閉会しました.

第10 回 口頭弁論期日

2017年5月17 日(水) 14:00~ さいたま地裁
*一斉アピール行動11:00~浦和駅前 傍聴には13:30 までに並びましょう
*少し間があきますが,多くの人に呼び掛けていきましょう

<第14号>くらしの最低保障引下げにNO!

(PDF版ダウンロード:524KB)

ニュースリリース:くらしの最低保障引下げにNO!<第14号>です。

ぜひご一読ください。

すべてのくらしは25条から11.26埼玉集会
人間らしく生きる権利を引き継いでいこう

埼玉で25条アクションを
11月26日,埼玉県県民健康センターにて「すべてのくらしは25条から11・26埼玉集会」が開かれました.この集会は,一昨年に日比谷野外音楽堂で4000人が集った「10.28生活保護アクションin日比谷25条大集会」を受け,埼玉でも25条を守る取り組みをしていこうと昨年春から準備を重ね,県内団体が徐々に加わりながら企画し(結果的に14団体で実行委員会を構成),開催に至りました.
集会の開会,閉会のあいさつは,後援団体となっていただいた埼玉弁護士会,埼玉司法書士会の代表が務めました.

日本国憲法は日本人の強い要求が基礎
前半は,芝田英昭立教大学教授が講演.芝田教授は憲法がつくられた歴史的経緯について解説しました.
1945年10月,幣原喜重郎内閣は,憲法問題調査会を発足させ,憲法改正論議を開始しました.幣原は,新憲法を書き上げる際に「『戦争放棄』条項を含め,日本は軍事機構は一切持たないと決めたい」としていたこと,憲法25条1項の「すべて国民は,健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」との文言は,衆議院での審議過程で修正提案されて実現したことなど,憲法は日本人の要求で作られたことを確認,一方で,現在,社会保障の解体が進められていく状況や世界の動向についてお話し頂きました.

給食だけが栄養源…
続くリレートークでは7人の当事者,関係者の皆さんが抱える困難を訴えました.
学校事務職員の方は事務室から見える子どもの貧困として,「給食だけが栄養源の子どもは夏休み後すっかり痩せて登校する」,「子ども医療費助成制度が普及しているが親が診療時間内に帰宅できないので子供を医者に連れていけない」など貧困が子供をむしばんでいると告発.さらに,学校現場に非正規の教師が増えている問題,長時間労働で自分の健康すら守れない教職員の状況が話されました.

国保税滞納,過酷な取り立てで自殺者も
医療の問題では国保税滞納への過酷な取り立てと差押えで2人の自殺者が出たと告発.奨学金の問題,労働問題,厳しい年金生活の問題,介護の問題でも切実な実態が語られました.
生活保護の問題では,引下げは違憲と主張し訴訟の原告になったが,「働かないで,人が払った税金でお金をもらっているのに不満を言うのか」と友人たちから批判されたが,そうした友人も,子どもの大学の費用と親の介護のために老後の貯金を使い果たしていたり,長時間労働による体調不良や不安定な収入であったり,生活保護への批判は,利用していない人の悲鳴のように聞こえますと語りました.

小さな一歩から
リレートークの後,民進党,日本共産党,無所属改革の党の県議代表が連帯を表明,埼玉労福協,連合埼玉,埼労連という労働団体それぞれが格差と貧困をなくすために頑張ると決意を語り,三者が舞台上で固い握手を交わしました.まだ小さな一歩ではありますが,これを皮切りに,誰もが健康で文化的な最低限度の暮らしを権利として保障される社会にするまで,さらに取り組みを前進させようと実行委員会は決意しています.

報告 第8回口頭弁論期日


10月6日,第7回口頭弁論期日が開かれました.
浦和駅前には,約50人でアピールし,1時間足らずで850人の人にちらしを渡しました.117人が傍聴整理券を求めて並びました.
14時からの裁判と並行して集会を開催.今回は,埼玉県民主医療機関連合会(民医連)が,生活保護世帯に行った実態調査の報告を共有しました.
閉廷後は,原告・弁護団を迎え入れての報告と,原告2人から暮らしの状況,裁判への思いが語られました.

<原告より私の暮らし,思い>

「不安障害など様々な疾病・障害があって,働けない状況です.生活保護引下げで生活がますます苦しくなりました.
アパートでは,比較的高いプロパンガスのため,お風呂は週2~3回のシャワーのみで過ごし,1日2食,おにぎり1個のみで過ごす日もあります.車がつかえないために,自転車で買い物にいきますが,身体的に辛いです.下着はボロボロになるまで着ています.今年,防寒着を購入できるかどうかが不安です.今まではわずかながら貯蓄をできていましたが,それも難しいです.
基準引下げ前は、年に1~2回友人との交流ができていましたが,今はできなくなりました.1人でずっと部屋にいると,鉄格子のある独房にいる感じになります.
以前は水道設備の仕事をしていましたが,多額の借金をしてしまい,取り立てに遭って様々なパワハラ・暴力を受け,最終的に働けなくなりました.
憲法13条の幸福追求を求めていきたいです.贅沢をしたいわけではなく、家電が古くなったら買い変えたり,友人と交流をしたい.ごく普通の生活を送りたいというだけです」

「川越にある障害福祉サービス事業所で働いています.子供の頃,義理の父親に暴力を受け,精神的に不安定になりました.養護学校を卒業し働きにいきました.義理の父との関係が悪くなり,一人暮らしを始めました.10年くらい働きましたが,職場の人間関係がうまくいかず職場を辞め,コインランドリーで寝泊まりするような生活でした.お金が無くなったため,養護学校に相談をし,障害者相談支援センターで相談し,グループホームを利用するようになりました。それから,生活保護を受けることになりました.仕事を転々として,長続きしませでした.生活扶助が減ると生活費が払えなくなり,やりたいことを我慢しなければいけません」

「障害者で会社で働くのが難しい人が多く,生活保護が少なくなると多くの人が困ります.障害者権利条約で人権が保障されていますが,生活保護引下げはそれに反している.障害のある人たちの実態を知ってもらい,働ける職場をもっと増やして欲しい.そのためにも一緒に運動をしていきたい.」

第9回 口頭弁論期日

2017年1月25日(水) 14:00~ さいたま地裁
*一斉アピール行動11:00~浦和駅前 傍聴には13:30までに並びましょう
*第10回口頭弁論期日は 2017年5月17日(水)です

<第13号>くらしの最低保障引下げにNO!

news13

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ニュースリリース:くらしの最低保障引下げにNO!<第13号>です。

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第7回口頭弁論期日・応援集会
「生活保護基準は本当に適正なものでしょうか」

集会で2人の原告が語る
7月13日,生活保護基準引下げ違憲訴訟第7回口頭弁論期日がさいたま地方裁判所で開かれました.11時から浦和駅前にてアピール行動を行ない,70人もの人たちでちらしを配りました.その後地裁前には,51席の傍聴券を127人の人が並びました.14時から口頭弁論開始,並行して埼佛会館にて集会を開き今回の裁判の内容を共有しました.

裁判は30分ほどで閉廷,原告・弁護団の人たちを迎えて裁判の報告が行われました.
また,2人の原告から暮らしぶりや裁判への思いが語られました.一部をご紹介します.

「目の病気から糖尿が分かり仕事を辞めました.母が胃がんで亡くなり,父が痴ほう症にかかったいろんなことがあった年でした.仕事を始める病気を悪化させ,生活保護を受けることになりました.
妻と子ども3人で5人暮らしでしたが,1人が専門学校へいくというので世帯分離され,4人分しか生保が出なくなりました.日々一生懸命暮らしてきました.子ども2人が自立し,今は3人家族の世帯です.
妻は時給800円台.私も若干の収入を得ていますが,生保から抜け出していません.期末一時金は約3万円程度減り,勤労者特別手当が7万円減らされました.何の蓄えもなく,見切り品を買い,暖房は使わず,湯船に浸かるのも1週間に1度.一番下の子は中学校3年生で,北辰テスト代やらでお金がかかります.高校へ進学するには多大なお金が必要で,奨学金を借りなければ学校に行くことができません.
しかし,独立した長女,次女は手取り15万円程,食費払ってやっとの状態.奨学金の返済も大変です.様々な悪条件が重なって生活保護を受けることになりました.子どもに我慢させてばかり.絶望や人生の終わりを感じてしまいます.
原告みんな頑張りますので,応援してほしい.お願いします」

「何年も湯船には浸からず,シャワーで済ませています.お風呂がないわけではなく,お金がかかるのです.自分が匂わないか気にしながらの外出.自分がみじめに思います.
少しでも安いものを求め,スーパーやドラッグストアへ行きますが,うつの時は高熱のような状態.頭は朦朧とします.ひどいときは,照明が刺激になり1日中横になっています.連日猛暑日が続くときは,29度設定でエアコンを20分つけ,2時間止める,を繰り返します.明らかに体調に良くないですが,お金を取るか,体調をとるか.本来必要な治療が万全ではない.外出の時は空のペットボトルを持ち歩き,駅や公園の水を入れています.周囲から奇異の目を見られ,知人からも絶句されました.日々の生活で余裕がないので,友人からの誘いは行けず,事情を知っている友人は誘ってくれなくなりました.
冠婚葬祭でもご祝儀やお香典,適した服装など賄うことが難しい.このような当事者の実情を理解されないまま,生活保護基準が3段階に渡って引き下げられました.保護基準の適正は,どのようなものでしょうか.この国の人の生活は,どのくらい貧しいものなのでしょうか.ぜいたくを言っているのではなく,ごく普通の生活を求めているのです」

報告 第6回口頭弁論期日

4月6日,第6回口頭弁論期日が開かれました.浦和駅東西口には,約70人でアピール.県内の2つの労働組合より応援スピーチをいただきました.132人が傍聴整理券を受け取り,締め切り後もかけつけた人がおり,150人ほどの人が傍聴希望に集まりました.

14時からの裁判と並行して集会を始め,閉廷後は,原告・弁護団を迎え入れての報告が行われました.また,生存権裁判について学びを深めようと,寺久保光良代表から「堀木訴訟」について報告がありました.

<全盲の母の願いと闘い―堀木訴訟>
堀木フミ子さんは幼少時に失明,夫と離別後も2人の子を育てました。
障害者年金を受給中,児童扶養手当を申請したところ「併給禁止」との理由で却下,不服申立てし裁判に至ります.
傍聴には視覚障害のある人も多く参加し,盲導犬,手話通訳など障害のある人たちの裁判をする権利,傍聴する権利が認められるようになりました.

一審で勝訴,兵庫県議会・京都府議会では「併給禁止条項の改正」を決め,国も児童福祉法を改正し実質的には堀木さんの要求が実現しました.
しかしながら最高裁では「憲法第25条には救貧と防貧があり,手当は防貧で立法府に裁量があり憲法違反にはならない」という屁理屈のような国の主張が通り敗訴.
しかし、結果的には多くの人たちの権利を実現しました.

裁判ではどんなことを主張しているの?(第6回・第7回期日から)
3段階に渡る引下げで総額670億円,そのうち580億円は物価下落という理由,残り90億円は,所得層を10層に分け一番所得の低い層(第1十分位)と比較し,生活保護世帯の方がやや高いという理由で下げたとされています(「歪み調整」).
生活保護基準は厚生労働大臣が決める裁量がありますが,元々ぎりぎりの生活費であり,専門家による十分な検証が必要とされています.

しかしながら今回の引下げは,これまでの方式を変え専門部会でも検討されていない方法で行われました.また,第1十分位との比較は,生活保護を受けられる状況でありながら受けていない人も含まれ,際限ない引下げを招き,統計学上でも問題があります.

第8回 口頭弁論期日

2016年10月19日(水) 14:00~ さいたま地裁
*一斉アピール行動11:00~浦和駅前 傍聴には13:30 までに並びましょう。
*第9回口頭弁論期日は 2017 年1 月25 日(水)です。

<第12号>くらしの最低保障引下げにNO!

no12

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ニュースリリース:くらしの最低保障引下げにNO!<第12号>です。

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<内容>

生活保護基準引下げ違憲訴訟 第5回口頭弁論期日  基準引下げに合理的根拠はあったのか?

強風にあおられながら

2月10日,生活保護基準引下げ違憲訴訟第5回口頭弁論期日が開かれました.11時から,強風にあおられながら11時からJR浦和駅で約90人でアピール,1時間ほどで1,000枚のちらしを配りました.「格差と貧困の広がりにSTOP!」というのぼりの下,足を止めてちらしを求めてくる人や「生活保護だけじゃない,年金暮らしもとても厳しい」と話し込む人もいました.暮らし向きがよくならない実感が伝わってきます.

埼玉県労働者福祉協議会,埼玉県労働組合連合会,障害者の生活と権利を守る埼玉県民連絡協議会からスピーチいただきました.

さいたま地裁前には,51席の傍聴券を求め,119人が並びました.「生活保護基準引下げ違憲処分取消等請求事件」第5回口頭弁論は,14時から開始.並行して,埼佛会館にて集会を行いました.

生活保護利用者の状況は

集会では,原告側が主張する内容について、弁護団より説明がありました。

まずは、生活保護を利用する人たちの総体的な状況について。
生活保護利用者のうち高齢者(65歳以上)世帯は1957年(昭和32年)20.1%、1995(平成7)には47.5%に昇っています。

背景に、公的年金制度が不十分で、一般高齢者世帯の生活の悪化があります。
障害者・傷病者世帯においては、障害者手帳所持者と障害者総合支援法に基づく支援を受けている人の合計は511万人で、そのうち生活保護を利用している人は8.7%と多くありません。
それは家族と暮らしているためです(65歳未満87%,65歳以上では82%)。家族の元を離れても公的年金や就労などで生計を維持することは困難な状況です。

生活保護受給者の4分の3は単身世帯でその9割は高齢者世帯、社会参加の機会もほとんどなく孤立しがちです。自殺のリスクが平均の2.4倍から2.7倍という数値がその生きづらさを物語っています。

生活保護の基準は政治的意図で決めてはならない

生活保護基準は、合理的なデータで決められるものと言われています。生活保護の専門家が参加する基準部会が2011年4月に設置されて議論が進められていましたが、2012年12月に自民党への政権交代後の2013年1月の第12回会合で突如事務局から報告書案が示され、その2日後にまとめられました。

自民党は、選挙公約に生活保護費の1割削減させると掲げていました。そして、基準部会で議論されているさなかに、厚生労働大臣が引き下げを明言していました。基準部会の議論を無視し、政治的意図で強行したことが浮き彫りになりました。

政治を正していく

裁判を終えた原告、弁護団が戻り裁判の報告が行われました。
冒頭、中山福二弁護団長より「今回はみなさんの生活実態の総論的なところを報告した。国側の弁護人の声は聞き取りづらいものだったが、こちらの弁護士はメリハリの効いた説明で、裁判官にも説明できたかと思う。今の政治の内容の悪さを正して闘っていく裁判。みなさん頑張っていきましょう」とあいさつがありました。

原告からは,「一部の党の暴走から国民の生活が覆されていいのかと思いながら、今日の裁判に参加した。みなさん、仲間と一緒に応援をお願いします」「前回の期日は参加者の一人だった。障害のある人が、自分は原告になりたいができないと話していて、原告は困っている人の代表で自分も力になれないか、と思ってこの場に立つと決めた。一緒に頑張っていきましょう」と思いが語られました。

問題の根っこは一緒

各団体から応援メッセージもいただきました。

全日本年金者組合埼玉県本部】曽根氏

「年金は2.5%引下げられ,昨年5月に違憲と訴えたがまだ始まっていない。生活保護引下げと中身は共通していると感じた。年金だけでは暮らせない状況、生活保護の運動と連帯していきたい」

【埼玉県社会保障推進協議会】川嶋氏

「生存権裁判の朝日茂さんの闘いが、社保協を誕生させた。共に頑張っていきましょう」

【埼玉県保険医協会】田中氏

「医療の分野でも、一部の不正請求を誇張して医療費が無駄に使われていると宣伝されている。社会保障をどんどん切り下げる流れになっている。悪い政治を正すということが裁判の意義を表している」

【埼玉県労働組合連合会】舟橋氏

「働いていても食べていけない実態が広がっている。生活保護が下がると最低賃金に連動する仕組み。働いても暮らせない実態も伝えていきたい」

たった一人から始まった生存権裁判朝日訴訟

会の後半では、寺久保光良さんが「国と闘った私たちの大先輩朝日茂さん」と題して朝日訴訟についてミニ講座が開かれました。寺久保さん自身、夜間大学で朝日訴訟を学びながら訴訟支援に携わってきたとのこと。
朝日さんは、岡山県の結核療養所にいた方で、生活保護受給者。
当時、入院患者日用品費は月600円で、厚生省の試算では肌着のシャツが2年に1枚、パンツは1年に1枚購入という試算だったようだ。福祉事務所が、35年音信不通だった朝日さんのお兄さんを探し出して仕送りを依頼した。1500円のうち600円は日用品、900円は収入扱いとして取りあげるという。朝日さんは不服を申し立て、裁判を起こした。ただ食べて寝るだけでは人間らしい暮らしとは言えない、自分ひとりの問題ではない、苦労している仲間。国民みんなの問題と考えて裁判を闘いました。

1960年10月、一審では朝日さんが勝ちました。「健康で文化的な生活水準は客観的に決められるもので、時の政権の意向で勝手に決めてはいけない」「生活保護の水準を予算の有無によって決めてはならない。むしろ予算を主導・支配するべき」等、国民の立場に立った画期的な判決でした。朝日さんは東京高裁,最高裁で敗訴しましたが、生活保護基準を16%、日用品費を46%も引上げ、その後長きに渡って生活保護基準を引上げました。

また、寺久保さんは「憲法がアメリカから与えられたという意見もあるが、日本人も百姓一揆や大正デモクラシーで権利を保障しようと闘ってきた。人類が培ってきた思想、勇気と確信をもって、肩ひじを張らずに呑気根気元気にこれからも運動を続けていきたい」と締めくくりました。

<第11号>くらしの最低保障引下げにNO!

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ニュースリリース:くらしの最低保障引下げにNO!<第11号>です。

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<内容>

生活保護基準引下げ違憲訴訟第4回口頭弁論期日
憲法25条を守ろう

生保引下げはみんなの問題!広がる共感の輪

10月21日,生活保護基準引下げ違憲訴訟第4回口頭弁論期日が開かれました.
当日は,11時半からJR浦和駅で総勢90人の人たちでアピール.
埼玉県社会保障推進協議会,日本労働組合総連合会埼玉県連合会,埼玉県労働組合連合会からもスピーチいただき,労働者の置かれている厳しい状況であること,社会保障の危機を迎えていることなど訴えられました.
憲法25条を守りぬく運動に向けて,連帯の広がりを感じられました.

アピールは西口,東口で行いましたが,参加した人たちからは「回を重ねるごとにちらしを受け取る人たちも増えていると感じる」と理解の輪が広がっていることを実感しています.

傍聴整理券を求めて172人!

さいたま地裁前には,51席の傍聴券を求めて多くの人たちが集まりました.14時に列に並ぶのを締め切られ,15人が地裁前の門で止められてしまいました.配布された傍聴整理券は157枚に及びました.

「生活保護基準引下げ違憲処分取消等請求事件」第4回口頭弁論は14時30分から始まりました.並行して,埼佛会館にて集会が行われました.

「健康で文化的な生活限度の生活を営む権利」を

集会では,原告が主張する内容について,弁護団の北川弁護士,若生弁護士より説明がありました.

まずは,憲法25条の面から.
憲法25条1項は「すべて国民は,健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定めています.1人1人に「健康で文化的な最低限度の生活」をしていくことを「権利」として保障しています.原告1人1人の生活をみれば,憲法25条に違反します.
また,憲法は国を縛る側面もありますが,国はしっかりとした説明もせずに生活保護基準の引下げを行っており,憲法25条に違反します.

世界の国々と約束した「社会権規約」から

もう1つは,社会権規約の面から.
憲法98条で,日本は世界の国々と約束した国際法規を守ることになっています.
1979年,社会権規約(「経済的,社会的及び文化的権利に関する国際規約」)を日本も取り入れて守ることを確認(批准)しました.社会保障の権利について「だんだんと達成していきましょう」と定め,今行っている制度よりも水準を下げるような行為は禁止されています.
この面から生活保護基準を下げてしまうことは条約違反なのではないかと指摘しました.

「子どもの夢を叶えてあげたい」

生活保護を利用している人から,生活の実態が語られました.子どもを持つ30代女性からは「子どもに友達を同じおもちゃを買ってあげられない.同世代の男の子と同じ洋服を着せてあげたい.たまには肉をお腹いっぱい食べさせてあげたい…せめて高校は出してあげたい.夢も叶えてあげたい」と切実な思いが語られました.

蕨市に住む男性は,「蕨市は生活保護受給率が高く,それはしっかりと生活保障しているという意味で誇れることだと思うが,『恥ずかしい』と削減の動きになってきている」.
「古いアパートもなくそうという声もあり,非常に心配」と危惧しました.

「健康で文化的な生活」を実現していくために

裁判後,原告・弁護団が戻り報告がなされました.
中山弁護団長より「弁護士たちも『25条バッジ』をつけて出席した.今日初めて憲法論が登場し,それを裏付けるのはみなさんの生活実態であることを強調してきた.最後まで闘っていきましょう」とあいさつがありました.

原告からは,「文化的生活とは何か.子どもに携帯電話を持たせるかどうかも我が家では大きな問題.最後判決が出るまで,自分の体をいたわりつつ負けないように頑張っていきたい」.
「生活は苦しくなる一方で,本当にこれが『健康で文化的な生活』なのか.裁判で訴え続けていきたい」と話されました.

国民全体に関わる問題としてつながっていこう

集会にかけつけた人たちからも応援のメッセージをいただきました.

【埼玉県労働組合連合会】船橋氏
「宣伝行動にも参加しましたが,ちらしの受け取りも非常に良かったように感じます.この裁判の意味やなすべき方向があれば,この運動は動いていくだろうと感じます.「自らのこと」と感じてもらえるよう,引き続き頑張っていきましょう」.

【全日本年金者組合埼玉支部】川村氏
「年金問題でも3年で9%引下げられます.埼玉で61人,全国で4,000人の人たちが原告に立ち上がっています.共に頑張っていきましょう」.

【埼玉県障害者協議会】中平氏
「障害のある人のみならず,国民全体にかかわる問題.今後の社会の動きを問うものとなると思います.障害者団体の学習会で,ハンセン病患者の平澤保治さんが『小さい力を合わせて社会を変えていこう』と訴えられていた.私も頑張っていきたい」.

【埼玉県障害者の生活と権利を守る埼玉県民連絡協会】若山氏
「障害者団体として,親亡きあとがどうなるのか,この裁判を通して学びながら頑張っていきたいと思います.よろしくお願いいたします」.

寺久保代表から,「裁判の内容が難しいかな,と感じる部分もあるかもしれませんが,私たちは勉強していって成長していく.それが世論を動かしていくことになります.楽しく勉強していけたらいいと思います」とあいさつがありました.

翌週には,憲法25条を柱にした集会としては初めて開かれる「10.28生活保護アクションin日比谷」が控えます.
「賑やかに楽しく運動していきましょう」と呼びかけ,閉会しました.

<第10号>くらしの最低保障引下げにNO!

News10_20150806PDF版ダウンロード:453KB

ニュースリリース:くらしの最低保障引下げにNO!<第10号>です。

ぜひご一読ください。

<内容>

生活保護基準引下げ違憲訴訟第3回口頭弁論期日 引下げの根拠のおかしさを問う

労働者,障害者,高齢者,女性…みんなの問題!

7月22日,夏空が広がる中,第3回口頭弁論期日が開かれました.当日は,11時からJR浦和駅で総勢80人を超す人たちでアピールしました。日本労働組合総連合会埼玉県連合会,障害者の生活と権利を守る埼玉県民連絡協議会,埼玉県社会保障推進協議会,埼玉自立生活協会からも応援にかけつけていただき,裁判が生活保護を利用している人たちだけの問題ではないことを訴えました。アピールは西口,東口で行い,1,300枚ほどのちらしを配りました.比較的女性や高齢の方がちらしを受け取ってくださり,ご自身の問題として認識されているような印象を受けました。

さいたま地裁前にぞくぞく…

猛暑の中,さいたま地方裁判所前では,傍聴整理券を求める人が集まりました.車いすの人や,神奈川や東京からかけつけてきた人もいました。
さいたま地裁の職員からも熱中症に気をつけるように呼びかけられ,整理券の配布も午後1時に締め切られました.58席の傍聴席を求めて156人が並びましたが,時間に間に合わずに整理券を貰えない人もいたほどでした。
「生活保護基準引下げ違憲処分取消等請求事件」第3回口頭弁論は13時半から始まりました.裁判と並行して,埼佛会館にて集会が行われました。

引下げの根拠にはさまざまなおかしさが…

集会では,まず,今回原告,弁護団側が主張した内容について報告がありました。引き下げられた生活保護基準の決め方について,専門家による審議会で議論もせずに断行し厚生労働省の裁量の範囲を逸脱していることを指摘.生活保護費は総額670億円削減されましたが,このうちの580億円は物価の下落を理由にしています。しかし,このデータについては厚生労働省が独自の計算式で行われており,あえて一番物価が下がっている年と比較したり,調査品目の取り方など様々なおかしさがあります.生活保護利用者の生活実態を無視し,削減ありきの方法で恣意的であるとしました。

「これ以上,生活を続けていけるのだろうか」

集会は参加者のリレートークで進みました。
「今年4月から息子を引き取り2人暮らしになった.少しは楽になると思ったが,食品が半額になるのを待って買い行ったり厳しい生活だ」
「築50年のアパートに住んでいる.週1回銭湯に行きあとは身体を拭いて切り詰めている」
「少ないお金でなんとか栄養をとっている.仲間と交流して生活を続けていけるか心配」
「精神疾患があって生活保護を受けるようになったが,住宅扶助の引下げも始まり引越しなければならないかと非常にストレスを感じている」。
車いすを利用し言語に障害がある人も「お金がなくなると生活ができなくなる.外にも出かけられなくなる」と訴えました。
また,障害者自立支援法違憲訴訟の原告だった村田勇さんから,「国は,物価が下がったから引下げたというが納得がいかない.反対にアップしないといけない.みなさんあきらめずに闘っていきましょう」とエールが送られました。

生活実態を伝え,憲法25条を守る裁判に

引き続き口頭弁論を終えた原告,弁護団を迎え,報告集会が行われました。

中山福二弁護団長から「裁判所も歴史的に大事な裁判だと認識している。今後は憲法25条に迫っていくことになるだろう。国会で安保法案を巡って国民1人1人が自分たちの声を聞いて欲しいと言っている。この裁判でも皆さんの声を結集して共に頑張っていきたい」とあいさつがありました。原告から「私たちの生活実態を見てもらえるといい.憲法25条にあっていないことがわかるのでは」,「裁判所にまだ慣れないが,みなさんと一緒に頑張っていきたい」と決意が話されました。
応援にかけつけた野島久美子さん(埼玉自立生活協会)は,「今の政権は,生活保護を削って軍事やそういうお金に使うんじゃないか心配.もし戦争が始まったらまず障害者がやられてしまう。みんなで団結して頑張りたい」,白井康彦さん(中日新聞)は,「生活扶助費の切下げは物価指数の下落に連動させたと言うが本当にでたらめだ」と訴えました.新たに加わった原告が紹介され,藤田孝典連絡会副代表より「回を重ねると疲れてくる人もいるだろう.幅広く,いろいろな価値観で参加いただきたい.一歩でも前に進めていきたい」と締めくくりました。

第4 回 口頭弁論期日 2015 年10 月21日(水)14:30~さいたま地裁 

*期日は一斉アピール行動日! 多くの人の参加をお待ちしています

人間らしく生きたいまもろう憲法25条

~10・28生活保護アクションin日比谷~
2015年10月28日(水)正午開会(予定)@日比谷野外音楽堂
*全国大集会が行われます.みんなで日比谷へGO!!

<第9号>くらしの最低保障引下げにNO!

NewsReleaseNo09PDF版ダウンロード(365KB)

<内容>

第3回引下げの審査請求 364件  7月から住宅扶助の引下げも始まる

5月15日一斉審査請求行動 297件

今年4月に行われた3回目の生活保護の生活扶助基準の引下げに対し、埼玉県生活と健康を守る会連合会、きょうされん埼玉支部、反貧困ネットワーク埼玉などの支援団体により結成された「生活保護基準引下げ反対埼玉連絡会」(以下、埼玉連絡会)が呼び掛け、5月15日、埼玉県内の生活保護利用世帯297世帯分の審査請求書を埼玉県に一斉に提出しました。さいたま市浦和区の埼佛会館の2階ホールで行われ、生活保護利用者や支援者ら104名が集まり、会場は熱気で包まれました。

連絡会の寺久保光良代表と生活保護利用者から、埼玉県の職員に対し審査請求書と合わせて要望書を手渡し「国の方針に追従しないで欲しい」「国に対して生活保護基準の引き下げを行わず、撤回するように県として要望してほしい」などと訴えました。

社会との関わりが絶たれている

その後、集会が開かれました。生活保護利用者から「引き下げで生活が立ち行かない」「社会との関わりを絶たれている」などと切実な実態が出されました。また、7月から始まる住宅扶助の引下げに対する不安も出されました。

住宅扶助引下げに対し特例措置の周知を

住宅扶助基準の上限の引下げが7月から始まりました。
埼玉県内では、1級地の6人世帯を除き全ての世帯で変更前以下の限度額になり、県内9万人以上の生活保護受給者の住生活に多大な影響が出ると考えらます。

特に、川越市の2人世帯では1万1000円、2級地(越谷市、熊谷市など)の2人世帯では1万円、3級地(久喜市、鴻巣市など)の2人世帯では9,900円の減額で全国の中でも最高水準の引下げ額で、さいたま市でも1人世帯が2,700円、2人世帯が8,000円、3~5人世帯が3,000円の減額となります。

基準額を超える場合は転居指導の対象とされますが、次回の更新月までは従前の扶助額とされる経過措置や、転居によって通所や通院等が難しくなり自立の妨げになる恐れのある場合は、減額をされずに従前の基準額のままとなる特例措置があります。

埼玉連絡会では、これら特例措置を十分に周知し適用を勧めることなどを要望書にまとめ、6月18日に埼玉県とさいたま市に要望書を提出しました。また、各福祉事務所に対しても同要望を送付し働きかけました。

要望書

「(前略) 国は3年間にわたって10パーセントの保護基準引き下げを行い、一層、窮屈で肩身の狭い思いと心身の健康を保つことが難しい生活へと追い込まれています。これが「健康で文化的な最低限度の生活」と言えるのでしょうか?

私たちは贅沢を望んではいません。せめて子供達には肩身の狭い思いをせずに、すくすくと明るく育ってほしいと思います。友人や親戚の病気や不幸に対して少なからずの気持ちを示せるようにしたい。食材は栄養と嗜好を考えて購入したい。猛暑や酷寒の日には体調管理のために冷暖房のスイッチを入れたいということです。

また、たまには映画を観たい、時には喫茶店で美味しいコーヒーを飲みたい。お花の一鉢も買って部屋に飾りたいと思うことは贅沢でしょうか?
「健康で文化的な最低限度の生活」というのは、せめてそういうことではないでしょうか。

(中略)

日本の生活保護の捕捉率は20パーセントと言われ、いわゆる先進国の中でも最低のレベルとなっています。生活保護基準を引き下げるよりも先に、捕捉率を引き上げることこそ重要ではないでしょうか。それには財政問題があると言われますが、日本は少なくとも世界で3番目の経済大国です。その気になればやってできないことはありません。
そうしたことを望み、審査請求人は勇気を奮って声をあげました。

以上を踏まえ、私たちは審査請求の提出に当たって以下のことを強く要望します。

  1. 審査請求の審査に当たって国の方針に追従することなく、「県民の命と暮らしを守る」姿勢に立ち、地方自治の本旨と県民、審査請求人の生活の現実を踏まえ「健康で文化的な生活保障」の観点で行うこと。
  2. 審査請求人や現在係争中の原告に対して、嫌がらせや干渉、あるいはそう受け取れるような言動は慎むこと。その旨を各福祉事務所に周知すること。
  3. 生活保護制度について、「県民の命と暮らしを守る」立場で、県民に対して正しい知識の普及、啓発に努め、生活保護の捕捉率を高めること。
  4. 国に対して生活保護基準の引き下げを行わず、すぐに撤回するよう、また捕捉率を高める施策を講じるよう、埼玉県としても要望していただきたいこと

*2015年4月の引下げに対する審査請求は、6月1日現在で364件にのぼっています。

6月8日には、2013年8月の引下げに対して3人が新たに追加提訴しました。2014年4月に行われた2回目の引下げに対する二次提訴の準備もしています。第一次提訴と合同で審議されるよう裁判所と調整しています。

<第8号>くらしの最低保障引下げにNO!

くらしの最低保障引下げにNO!
~生活保護基準違憲訴訟の勝利をめざして~no8※画像をクリックするとPDF表示されます

くらしの最低保障引下げにNO!集会(第3弾)
-「わたしの居場所を奪わないで!」4・29市民集会-
263人が集う!

4月の3回目の生活保護基準引下げと、住宅扶助と冬季加算が今年切下がるという国が打ち出した事をうけて、4月29日、埼玉共済会館で「くらしの最低保障引下げにNO!『わたしの居場所を奪わないで!』4.29市民集会~」を開催しました。263人が会場を埋めつくしました。 (さらに…)

<第7号>くらしの最低保障引下げにNO!

くらしの最低保障引下げにNO!
~生活保護基準違憲訴訟の勝利をめざして~no7※画像をクリックするとPDF表示されます

第2回期日 傍聴に224人!集会に250 人!!生活保護引下げの矛盾を問う
浦和駅前に100人集結!

2月25日,第2回口頭弁論期日が開かれました.

この日は,11時30分から浦和駅前でアピール.人混みでごった返す浦和駅に,新調した横断幕やのぼり旗が翻り,100人近い応援団が手作りのちらしを配布,原告3人を含めた13人が次々にマイクを握り,裁判の意味やそれぞれの思いを訴えました.
今回は,浦和駅西口だけでなく東口でもちらしを配りました.行き交う人の中には「私だって年金暮らしなのに働かないで…」と声を荒げる人もいました. (さらに…)